里の紅葉がまだなのに山はうっすらと雪化粧
急に気温が下がっているのに猛烈な台風が近づいているなんて
いよいよ世紀末の様相です。
さて、世紀末は10年前に去り、21世紀の家は全館暖房が主流です。
というよりもオープンプランの家では局所暖房はエネルギーの無駄になりかねません。
そこで、今日は暖房計画に失敗する人の話です。
この時期になると掲示板や質問コーナーで吹抜けの暖房効率や
階段のコールドドラフトが話題になります。
そこに戸やカーテンをつけるアイデアが見られますが、それでは根本的に解決できません。
引き戸やカーテンの下には必ず隙間が生じますし、かといってドアでは夏に開放できません。
気密がいいほど少しの風の動きが気になり、二階からの冷気が寒いからと設定温度を上げる、
すると温度差がさらに隙間風を呼ぶといった具合です。
そんな時は一台でもいいですから二階の暖房をつけてください。
設定温度は18度以下でも十分です。(エアコンなら自動間欠運転になるはずです)
実はわが家も昨日そうだったのです。
一階は床下蓄熱暖房されているのですが、冷たい空気が玄関からくる感じがとても不快。
仕方がないのでエアコンもつけたのですが、むしろ隙間風がふえたみたい・・・。
ハッ、と気付きました。
玄関の隣には階段。
じっちゃんの名にかけて言います、「犯人は玄関にはいません。」
二階は熱源がありませんからいかに超高断熱といえども寒いはずです。
案の定二階のエアコンだけにして16度に設定で空気の流れがピタッと止まりました。
一階のエアコンを25度設定するよりもはるかに効果的です。
さて、ここまでがヒントです。
現在主流のオープンプラン、暖房計画に失敗する人の傾向とは・・・?
答え:暖房計画の失敗ではなく、使い方の失敗です。
「人の居ない部屋の暖房をつけることをもったいないと感じること」がそもそもの間違いなのです。
わが家のケースでは、容量の小さいエアコンの、しかも低い設定温度で解決し、
結果的にエネルギー消費も節約できました。
お打ち合わせの段階でこのような暖房計画をお話してもご理解いただけないこともあります。
しかし、住宅が変化する中でエネルギー消費も前世紀と今世紀で考え方を改めないと
かえってお財布にも環境にも悪いということになってしまいますので、
今の家でのスタイルにとらわれず、プランに合った使い方をしましょう。
*****<ご注意!>*****
もちろんこれは前提として高断熱・高気密であることが求められます。
十分な技術と予算がなければ吹抜けやリビング階段にするべきではなく
むしろ中途半端に断熱するよりは断熱性能も下げて
局所暖房にしたほうが建物の躯体にはいいと思われます。
もし、もう住んでいる家が吹抜けやリビング階段で後悔している人は
断熱リフォームや全館暖房工事も承りますのでお気軽にお声掛けください。
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