妻とよく話すこと。
ビフォーとアフターを比べたリフォームの折り込みを見て
「前のほうがよかったのにね・・・」
そうなんです。
どうしようもなくなってリフォームするのならともかく
意外にもリフォーム前の写真のほうが味があることが多く
リフォーム後の空間はすぐに飽きてしまいそうな冷たいものになりがちです。
納まりのいい新建材を使うという意味では正解かもしれませんが
長く愛せる要素が果たしてあるのだろうかと首をかしげてしまいます。
これは懐古趣味ではなく、私の目にも妻の目にも
そこで長く培われるであろう生活が見えないからなのです。
もちろん作り直したものでも、新しい形(つまり自称デザイナーのもの)でなければ
いいリフォームをしたなと思います。
家は“作品”ではないということが、ここでもお分かり頂けるでしょうか。
ナチュラルリビングでは今、“作品”としてデザインに力を入れている会社によって
ビフォーアフターの匠とやらが流行った頃に建てられた家のリフォームをしています。
“作品”が“巣”になっていくように、優しく、温かく。
デザイナーの皆さんにお伝えしたい。
家は家族がそれぞれ好きに過ごすもので理想的な暮らしなど成り立ちません。
雑多な生活感を入れられない建物は美術館だけにしておいてください。
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