よく冗談で言われる言葉で本末転倒を揶揄する言葉ですが
家づくりにも当てはまることがあります。
コンマ1の性能値を競うためにデザインを無視して、
(あるいはデザインに何らかの理由をつけて「カッコイイ」ことにして)
美しさや穏やかさとは無縁の高性能住宅を競うことが行われています。
その結果窓が小さかったり拒絶的な外観だったり。
小さい窓は「絞られた光がさす」のような言い訳が
拒絶的な外観には「ソリッドな佇まいが」のように、
かつてないようなデザインでも後付けの説明がされるわけです。
視覚的な部分の好みは人それぞれですが、
私たちの心は、あるべき素材や形に一番安心感を持つのです。
だからナチュラルリビングではより高性能にできる部分も
あえて採用しない建材もあり、それは、
健康のために死ねる、性能のために普遍的デザインを殺せる、
とは考えていないからなのです。
なお、ナチュラルリビングの家はあれだけ複雑な形状でありながら
単純な箱型の家を簡単にしのぐ性能値を持ちます。
Ua値でいうなら常に0.46以下、C値は実測で0.1~0.2。
この性能を出せるのは心を込めて正確な作業をする職人の力です。
複雑な普遍的デザインで性能を出せることこそが技術力の証なのです。