ナチュラルリビングの内覧会に来たお客様から
光にあふれた家ですね、と毎回感想を言われます。
しかし照度計で計ってみると、おそらく他社の建物よりも暗いのではないでしょうか。
にもかかわらず、明るく感じるのは何故でしょう?
実は光の入れ方に対する考えがまったく違うのです。
光は当然窓から入ってきます。
では窓を大きくすれば明るい家になるのでしょうか?
建築士の試験では正解かもしれませんが、答えはNOです。
私が家をデザインするときには、大きな窓を設けないようにしています。
不必要に大きな開口は建物のデザインを崩しますし
強度にも断熱にも不利です。
それに開口が多いと家具を置けません。
そして、のべつまくなしに明るくしたところで
建物の中にいる人間は明るく感じないのです。
ナチュラルリビングの建物では、計算され絞り込まれた窓からの光を見るとき
そこに光がある喜びを見出せるので明るく感じるのです。
家の中に暗いところをつくることや時間によって光を楽しめる部屋を変えることで
光というものへの欲求をより効果的に満たすことができます。
その各部屋の光も意識的に陰影をつけます。
影があることで差し込む光がとても印象的になり、
家の中に木陰と陽だまりができるのです。
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