むかーし、コーヒーに入れるクリームでニドという商品がありました。
確か3時のあなたのCMで「ニド・ニドー」というテーマソングだったはず。
で、現代のニドですが、朝、茶の間のヒーターをつけると室内温度表示が2度だったりもします。
これではいけない!ビールを冷蔵庫に入れておかないと下手すれば凍ってしまいます。
(そういえばアイスビールはどこへいったんでしょう?好きだったのに)
この部屋を生存可能温度まで暖めるのですから
毎日相当効率が悪いことをしているということになります。
断熱材の入っていない築30年の家ですからね。
ここからが本題。
しかしわが家では1990年比では暖房のあり方は変わっていません。
むしろ技術革新でヒーターの効率は上がっているはずです。
でもCO2排出量は家庭からのものが猛烈に増えているというデータをどう読むか。
自動車は別枠ですから関係ありませんし、電気製品も増えたでしょうが、
待機電力を含めてもそこまでエネルギーを使いません。
勝手な仮説ですが、この間に建てられた家がエネルギーを使っているのではないかと思います。
LDKという大空間の間取りが一般化し
局所暖房から全館暖房という考え方に変わったのがちょうどこの時期なのです。
しかしながら人間の贅沢に家の断熱性能がついていけず、
エネルギーロスが大きくなっていたのではないでしょうか。
「高気密高断熱でエアコン一台でまかなえます」などというのを各社が競った時期もありました。
しかし、それらの家も今の建物に比べれば相当寒く、誇大広告だったのではないかと思います。
(まあ集中型の空調なら「一台」といっても嘘ではないけど。)
今の断熱性能でやっと「いわゆる普通のエアコン」一台で
(計算上は)暖められるような熱損失性能値になったわけです。
当社の場合、外張り断熱をした場合も充填断熱をした場合も近似の値が出ているので
工法というよりも断熱材の性能向上により実現しているようです。
(実際には対流があるので一台での暖房はお勧めしませんし、コストも増えます)
しかしその高性能な住宅も住み方を誤るとエネルギーロスが出ます。
それは、断熱エリア内を均一にせずに仕切って使うことです。
これにより部屋間に温度差ができ、建具には意図的に隙間があけてありますから
隙間風のような空気の流れが感じられるようになります。
そこで寒いからと暖房温度を上げると更なる温度差で対流が大きくなるという悪循環に陥ります。
局所暖房に慣れていると大きく暖房をすることが無駄があるようにイメージしがちです。
しかし、前述の理由から、断熱性能の高い家では仕切って使うことでロスが起こりますし
暖められた余分な空気は二階だけを過剰に暖房してしまうという皮肉もあります。
また、そのエリア間の温度差が大きくなると結露やカビの発生原因になりえます。
ナチュラルリビングのつくる家は断熱優先の高性能住宅なので
極力仕切りを作らない間取りにしています。
暖かい家に住みたい人は使い方を間違えないように注意する必要があるのです。
もし、身に覚えのある方はドアやふすまを開けて暖房してみてください。
その会社がしっかりと断熱している会社ならそのほうが快適に過ごせると思いますよ。
余談ですが私はCO2犯人説を支持していません。
でも投入エネルギーを減らすということは文明の維持にとって大事なことだと思います。
(地球にとっちゃ石油がなくなろうとどうでもいいので、あくまでも人間様のご都合ということです)