本屋さんでとある本を見つけてぱらぱら立ち読み。
心地よい間取りに関しての本ですが書名は伏せます。
諸説いろいろで好き勝手に面白いことが書いてあり、
こんな程度で印税がもらえるなら私も書きます。
かなり偏りのある記述も見え、突っ込みを入れながら読むにはいいですが
もし家づくりを考えているみなさんが読んだら、と思うとぞっとします。
しまいにゃ家具の選び方にまで口を出して
クッションのついていない椅子だと長時間座れないだとか・・・この嘘つきめ(笑)
私、クッションのないチークの椅子に一日中座っています。
ハウスアンドガーデンで購入した座繰りがちょうどいい逸品です。
断熱方法の本、木の家の本、そして間取りの本、言論の自由がありますから
どのような切り口で書いてもかまわないと思いますし、嘘だってどうどうと書けます。
問題は、人間の脳には一番最初に入ってきた情報を是とする癖があり
最初に偏りのある情報が入ると、何が自分にとって適切かを得る機会を逸してしまう点です。
もちろんそれが出版をする人の狙いですから、なるべく洗脳できるような文章にします。
内覧会でもらった何社かの本が手元にありますが、すべてその手法で書かれています。
そしてネットを見ていて気づいた面白い傾向なのですが、
本を読み漁って性能や設備を追及する人は総じて完成後の満足度が低く
住み始めて一年もすると家に興味がなくなるようです。
反対に本には表現できないような居心地の部分を重要視される方は何年経っても満足感が高く
生活を楽しむことができるようだと、私は実感しています。
当社のお客様は後者の方ばかりですので本当に皆さん楽しんでおられますし
もちろん性能も最高のものをご提供していますが、でも満足は別のところにあるのです。
果たしていい家ってなんだろうと考えさせられるのです。
私は基本的に工法Aも工法Bもどちらでもいい派です。
なるべく偏らないことを大事にしています。
繰り返しになりますが人間の脳の傾向を理解した上で家づくりの本を読みましょう。
あくまでも「参考書」であって「教科書」にしないようにご注意を。
そして家は完成がテスト当日ではありません。
お引渡しは工事のゴールではなく生活のスタートなのです。
そこに参考書は不要、必要なのは自分の暮らしをどうして行きたいかの気持ちだけです。
生活は十人十色、参考が結論になるなんてありえないのです。
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