科学的について書こうと思っていたのですが時間が空いてしまいました。
さて、住宅業界において科学的ではない家づくりが行われていると書きました。
残念なことに、住宅に限らず物を売る産業ではすべからくありうることです。
もちろんわれわれも話半分で聞けばいいのですが、
住宅の場合は動くお金が大きいですから「大丈夫です」と言ってくれる業者を信じてしまいます。
そしてその「大丈夫」の裏にあるのが良識や共感なので性質が悪い。
「オール電化でエコな生活・・・」
発電と送電のロスがありますから電気から熱を取り出すのは効率的ではありません。
エコロジーではなくエコノミーが正解。
「この地域の気候を知り尽くした・・・」
高温多湿で検索すると日本のあらゆる地名が出てきます。
ついでに言うとアトランタやワシントンのほうが高温多湿で冬もじめじめです。
四季があるのは日本だけではありません。
「健康増進の家で・・・」
前にも書きましたがこれは薬事法などに抵触します。
針葉樹(花粉以外)にもアレルギーがあるのですから自然素材なら大丈夫とも言えません。
私は焼き鮭にアレルギーがありますし、空気を洗う壁紙の臭いで吐き気を催した人間です。
「○○断熱で長持ちの家・・・」
実績のない新しい工法を誇られても困ります。
もし問題が起こるとすればこれからのはずです。
イズムを持った建築士の方を何人も知っていますが
建築士系の人間というのは唯我独尊に陥りやすく、また総合的思考に弱いようです。
さも科学的なような言葉を使って自論に誘導する人間のなんと多いことか。
環境や健康に関しては言及するべきではなく、それぞれの専門家に任せるべきです。
私は建築士ではなく、所詮洋書スタイルの紹介者でしかないので
業者側ではなく住まい手の側での経験を生かしてデザインすることしかできませんし
構造は構造の専門家に、性能は性能の専門家に、
そして環境は政府からお金をもらっていない専門家に問うべきだと思っています。
良識や共感すらもプロパガンダでつくられるものですから
科学的な証拠のないものはすべて疑ってかからなければなりません。
日本人は理科教育に弱いといわれていますので誘導しやすいのです。
家づくりに限らず、良識と共感に訴えかけるものにはご注意ください。
家づくりの専門家は、総合の科学者ではないのです。
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