当社では設計と監理を建築士が、施工は施工管理技士が、デザイン管理は私が行います。
他社さんでよく見られる例では設計を担当した人間が(管理は大工さんに丸投げで)
指示を出すこともしばしば。
これ自体は違法でもなんでもないのですが、
問題は経験が少ない、机上だけで優秀な建築士の場合。
建築というものをまるで自己陶酔した芸術作品のように扱いますから
各部のおさまりが施工性を考えられていないことが多いのです。
図面上ではできることも現場では不可能、あるいは長期的視点から危険
ということがあるのです。
職人さんの注意を聞かないのもこの手の建築家の特徴。
ナチュラルリビングでは、難しいおさまりはまず経験の多い職人さんに聞きます。
設計者は必ずしも完璧ではなく、現場とのパートナーシップを大事にするよりも
「指示をする人」になっているのは傲慢というもの。
実はこういうおさまりに関したところに欠陥が発生する可能性があるのです。
また、極力ミニマルでタイトな構造にすることで優位性を見せつけたがる設計業界は
後になって構造的に持たない家を建てることも実例としてよくあります。
一級建築士事務所じゃなきゃ!なんてこだわっている方はお気をつけあれ。
設計のみで施工を行わないところだと現場からのフィードバックが反映されにくいのです。
もちろんナチュラルリビングも一級建築士事務所ですが、
いい家を作るにはそんなことはどうでもいいこと。
あなたの家の構造がタイトだからといって満足度にはつながりませんよ。
快適性に関する性能は、実は建築士の世界とは違う学問だということも
覚えておいてください。
(もちろん建築士の中にもとても詳しい方もいて、しかしながら
そういう方は現場に対してもやはり謙虚です。)
時に建築を文化的視点から語る設計士にはストイックな人もいて
こっちが凍えてても暖かいですよと、お言いになられますです。
自分の建てた家に住むには根性がいる、という著名な建築家も。
我々一般人からすると欠陥と言いたくなる状況でも
作った人間が十分快適といっているのでどうにもなりませんですね。
大体にしてそういう方は地球環境が危ない的な本が好き。
論理的・科学的に考えた結果CO2出しまくりOKのナチュラルリビングとは対極の思想です。
(これは低性能住宅をOKというわけではなく、
だけど制度としての低酸素住宅にNOが言えないのが日本の気持ち悪さ)
そして今、私が個人的にどうかなと思うのが
俗にオープンシステムと呼ばれる契約形態。
建築事務所と設計・監理契約をし、施工契約は各業種とするというもの。
これでは施工後の不具合の責任の擦り付け合いになることは火を見るより明らかです。
そしてネットで検索してみたらいろいろと例があって
オープンシステムのほうが高くなっていることに私は憤慨。
要は設計施工会社がとっていた利益をプロデュース料という名目で請求しているだけで
責任をあいまいにしたあげく設計事務所が儲けをとるという
ことができるバラ色の制度のように私は思いました。
安くできると嘘をいってお金を巻き上げるのも一つの欠陥住宅ではないでしょうか。
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