3日ほど前のニュースでJR東海の社長がものすごい剣幕で憤慨していました。
新幹線の技術をアメリカで特許化しようとする中国に対して、
そしてそれをホイホイと売った車両メーカーに対してです。
鉄道マニア的説明をしますと、ここ数年中国の高速鉄道の発展は驚異的で
しかしながら、それは先進各国の技術供与によるものなのです。
中国に行けばフランスのTGV系以外の高速車両はすべて見ることができます。
それを今度は自国開発だと言い張って世界に売り出そうとしているから問題になっています。
当時かなりのアプローチがあったにもかかわらず譲らなかったJR東海。
しかも時の指導者を名指しで批判しながら。
その段階で現状を予測していました。
それに対し政治力が働いたらしく、JR東日本の技術は供与されてしまった。
呼ばれてもいないJR東日本にしてみれば棚からぼたもちのありがたいお話。
新幹線の肝である軌道メンテナンスする車両も輸出したといわれています。
まるっきりブラックボックスのない取引をしてしまったのです。
グローバル経済の厳しさというものを分かっていたJR東海も
その時の社員の生活をかけて中国市場を狙ったメーカーも
どちらも経営としては間違っていないと思います。
ただ、政治の世界で詰めが甘かったためにこの結果。
目先の100円のために1000円どぶに捨てました。
今回の件では政治の力のなさを知っていたJR東海が正しかったということになります。
実際には家電や自動車メーカーの中国進出などでも最新技術が流れていますから
まあ、この国の政治家の情けないこと。
政権担当能力は、どの党にも無いね。
私も入社当時に社会で必要なのは人脈などと教えられましたが、
グローバルビジネスにおいて、談合社会大好きな日本的人脈は足を引っ張るかもね。
なお、韓国も供与されたTGV技術を使って同じことを行っていますが
フランスがどう出るかが見ものです。
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昔、カナダのケベックの友人から
「新幹線はTGVよりも後に開業して技術が遅れている」
と言われましたが、開発も開業も日本のほうがはるかに前。
ケベックはフランス語圏ですから自国を持ち上げる教育は当然。
このままでは日本の新幹線は中国のマネという国際世論になりかねません。
それが国際社会というものなのかも。
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