最近の住宅ではある程度の耐震性はあたりまえなのでほとんど倒壊していないと思いますし
今回の地震は津波の影響が大きいこともあって、クローズアップされないかもしれませんが
大きな地震があると、しばらくの自粛期間を置いて
耐震性を売りにしたTVCMや構造見学会の広告が増えます。
その中で面白いのは、震度8クラスでも大丈夫という宣伝文句。
一般の方が勘違いされるのならいいのですが、建築を行っている会社だとちょっと心配。
日本には震度は7までしか無いはずなのですが・・・。
多分マグニチュード8以上とごっちゃになっているのでしょう。
ではナチュラルリビングの住宅はというと、正直に言って震度7に耐えるとは言えません。
これは上の話と一緒で、震度7というのは地球が割れるほどの大地震でも震度7ですから
震度7に対する耐震性があるとは、絶対に言ってはいけないことだと思うのです。
同じく耐震等級でも誤解があります。
耐震等級は、例えば等級1なら
数百年に一度の地震(震度6から7)の地震で「倒壊しない」ということ
等級2なら1.25倍、等級3なら等級1の1.5倍の地震に耐える、ということで
決して「損傷しない」ことを定めているわけではありませんし、何をもって1.5倍か不明瞭です。
住宅営業の方も勘違いをしているケースがありますので、よーく確認しておくことです。
航空機だと繰り返しの気圧変化や離着陸の衝撃にあわせて耐久基準がありますが
地震に対しては、まだまだ未知な部分がありますから数値化した基準は難しい。
個人的には震度のようなあいまいなものではなくて
揺れの加速度単位のガルを使えばいいのではないかと思います。
「当社の建物は2000ガルの地震でも大丈夫です」
・・・なんとなくかっこいい。
だけどそれでは長周期振動への耐震性を表現できないからだめか。
繰り返しになりますが、ナチュラルリビングの建物は絶対だとは言いません。
実際には柏崎の地震や長野北部の地震で何棟も震度6以上をくらって
結果として内装も含めて大丈夫だったとは言えますが、それは「たまたま」の話。
どんなに耐震性をあげても揺れの種類によってはダメージを受ける可能性は
容易に想像できますし、恐らく気密シートもずれているはず。
地面に建っている限りは、無傷な家はありえないと覚えておきましょう。
また、この「震度」というやつは数年前までは観測者の感覚で決められていたものです。
これにはびっくりですね。
で、もっとびっくりするのは、古めの家が平気なのに原子力発電所が簡単に壊れちゃうこと。
しっかりしてよ、もぉー。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。