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単純なことです。
すべてを求めようとしないこと、これにつきます。
A社の建物のこれが便利そうだった、雑誌で見たこの動線は外せない、
せっかくだからこれもつけたい。
家づくりをスタートすると新しい暮らしへの希望が際限なく沸いてきます。
そしてどうしても部分部分で見てしまいがちです。
会社によっては、お客様は神様です、と、なんでもこたえて実現しようとしますが
これでは使いやすい家になりにくい。(あるいは大きく、高くなる)
当社は、冷たいようですが、総合的な視点からあきらめてもらうことが多いです。
全体のご要望としては最初にたくさんお伺いしますが
どうしても相いれない矛盾が生じることや、土地の形状から難しいことがあります。
このあきらめの作業、つらいですが絶対に必要で、これをやらないと
かえって使い勝手が悪くなったり、デザイン的にちんどん屋さんみたいになったり。
矛盾を抑え込んでいくと、どこかで必ず破綻します。
ナチュラルリビングの建物では結構あきらめてもらっていますが
今までの経験からして最終的にはそれがいい結果になったという声が圧倒的。
今家づくりをお考えの皆さん、われわれは経験豊富なプロの視点で全体をまとめています。
時にはあきらめることで見えてくる新しい利点があると覚えておきましょう。
投稿情報: 11:58 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
妻とよく話すこと。
ビフォーとアフターを比べたリフォームの折り込みを見て
「前のほうがよかったのにね・・・」
そうなんです。
どうしようもなくなってリフォームするのならともかく
意外にもリフォーム前の写真のほうが味があることが多く
リフォーム後の空間はすぐに飽きてしまいそうな冷たいものになりがちです。
納まりのいい新建材を使うという意味では正解かもしれませんが
長く愛せる要素が果たしてあるのだろうかと首をかしげてしまいます。
これは懐古趣味ではなく、私の目にも妻の目にも
そこで長く培われるであろう生活が見えないからなのです。
もちろん作り直したものでも、新しい形(つまり自称デザイナーのもの)でなければ
いいリフォームをしたなと思います。
家は“作品”ではないということが、ここでもお分かり頂けるでしょうか。
ナチュラルリビングでは今、“作品”としてデザインに力を入れている会社によって
ビフォーアフターの匠とやらが流行った頃に建てられた家のリフォームをしています。
“作品”が“巣”になっていくように、優しく、温かく。
デザイナーの皆さんにお伝えしたい。
家は家族がそれぞれ好きに過ごすもので理想的な暮らしなど成り立ちません。
雑多な生活感を入れられない建物は美術館だけにしておいてください。
投稿情報: 16:35 カテゴリー: 家作り | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
人生で泣けた曲はどのくらい持ってますか?
ここのとこレンタルビデオ屋さんでかかっていた曲が気になり
歌詞検索でヒットしたのが、バックナンバーというバンドの
「思い出せなくなるその日まで」という曲。
ああ、すっきりした、ついでにほかはどんな曲書いてんだろ?と思ってヒットしたのが
「花束」。
あ!これラジオで聞いたことあって気になってた曲だ。
バックナンバーのサイト http://www.backnumber.info/contents/disc/index.html に
プロモーションビデオがあって、これは、きました。
マイナーコードを半音ずつ上げていくのに弱いので涙腺が決壊してしまいます。
思えば、去年の友人の結婚式ではその兄が歌うミスチルの曲に感涙しましたが
どうも最近この幸せ泣きというやつに捉われているらしい。
先日のグアムネタの続きになりますが、弟の結婚の感動もさることながら
青春時代の再来のような5人旅に心揺らされ、そういえば「思い出せなくなるその日まで」は
一人暮らしの深夜のコンビニで聞いたら似合いそう、40目前にしてまだ青春を求めるのか?
これは青春への回帰願望か、それとも心が若い証拠か?
心が素直ではないことは火を見るよりも明らかだけれど。
他に涙レベルで感動した曲です。
Ben Folds Five Bird
Blueboys Also ran
Bonjovi What do you got?
The Cranberries Ode to my family
Stone Age The lines of stone
Taylor Swift Love story
Toto I'll be over you
このリストで同感される方、同じ世代ですね?ね?
投稿情報: 15:14 カテゴリー: 音楽 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
本屋さんでとある本を見つけてぱらぱら立ち読み。
心地よい間取りに関しての本ですが書名は伏せます。
諸説いろいろで好き勝手に面白いことが書いてあり、
こんな程度で印税がもらえるなら私も書きます。
かなり偏りのある記述も見え、突っ込みを入れながら読むにはいいですが
もし家づくりを考えているみなさんが読んだら、と思うとぞっとします。
しまいにゃ家具の選び方にまで口を出して
クッションのついていない椅子だと長時間座れないだとか・・・この嘘つきめ(笑)
私、クッションのないチークの椅子に一日中座っています。
ハウスアンドガーデンで購入した座繰りがちょうどいい逸品です。
断熱方法の本、木の家の本、そして間取りの本、言論の自由がありますから
どのような切り口で書いてもかまわないと思いますし、嘘だってどうどうと書けます。
問題は、人間の脳には一番最初に入ってきた情報を是とする癖があり
最初に偏りのある情報が入ると、何が自分にとって適切かを得る機会を逸してしまう点です。
もちろんそれが出版をする人の狙いですから、なるべく洗脳できるような文章にします。
内覧会でもらった何社かの本が手元にありますが、すべてその手法で書かれています。
そしてネットを見ていて気づいた面白い傾向なのですが、
本を読み漁って性能や設備を追及する人は総じて完成後の満足度が低く
住み始めて一年もすると家に興味がなくなるようです。
反対に本には表現できないような居心地の部分を重要視される方は何年経っても満足感が高く
生活を楽しむことができるようだと、私は実感しています。
当社のお客様は後者の方ばかりですので本当に皆さん楽しんでおられますし
もちろん性能も最高のものをご提供していますが、でも満足は別のところにあるのです。
果たしていい家ってなんだろうと考えさせられるのです。
私は基本的に工法Aも工法Bもどちらでもいい派です。
なるべく偏らないことを大事にしています。
繰り返しになりますが人間の脳の傾向を理解した上で家づくりの本を読みましょう。
あくまでも「参考書」であって「教科書」にしないようにご注意を。
そして家は完成がテスト当日ではありません。
お引渡しは工事のゴールではなく生活のスタートなのです。
そこに参考書は不要、必要なのは自分の暮らしをどうして行きたいかの気持ちだけです。
生活は十人十色、参考が結論になるなんてありえないのです。
投稿情報: 14:39 カテゴリー: 家作り | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
三日目は運転手を買って出て5人で島内半周ドライブへ。
新婚旅行に余計な人間が3人もついてきたことになりますが本人たちの望みですから。
海岸線を走る1号線は、さながら国道8号線のよう。
何となく知っている感じの景色なのに海の色が違います。
ああ、来てよかった。
結婚してくれてありがとう。
もう完全に自分が楽しむモード全開です。
でも、自分を抑えたふりをして「彼らのために」トロピカル農場やら海中塔やらをご案内。
実はグアムを田舎だと思っていたのですが、見どころ多いじゃん!
おなじみのKマートにも寄って、アメリカを感じるホームデポにも行って
最後は恋人岬でフィニッシュ。
一応、二人きりにしてあげた私たちはなんて気がきくのでしょう!
彼らは永遠の愛を誓い、私はひそかに家族旅行での再来を誓ったのでした。
なんだかんだ言っても弟と旅行するなんて多分もう滅多にないでしょう。
だから今回の旅行は無意識にも特別な楽しさを感じていたのかもしれません。
新しい家族としてスタートした弟夫婦に
少しの喪失感と心からのエールを思いながら島を後にしたとき
機窓から見えるあまりにきれいな海の色にちょっとぐっときました。
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こんないいところですが新潟便は搭乗率が悪いのでいつ休止されるか不安です。
ハワイの小さい版などとは言わずに一度おためしあれ!
地元の空港から行けるってとても楽ですよ。
少なくとも私が家族旅行するまでお願いします!
投稿情報: 18:25 カテゴリー: 旅行 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
グアムの二日目、せっかくなのでフライトトレーニングを予定していたと話すと
弟も次の日に予約していたとのこと。
テレビで見てやってみたくなったそうです。
それではちょうどいいということで、居残り組の友人も含めて五人で空港へ。
もちろん私以外の四人は初体験。
操縦かんを握る男チームと後席で見守る女チームで二回に分かれて飛び立っていきました。
離陸から着陸までのひと通りと遊覧飛行をやらせてもらったらしく、
それにきれいな景色でスコールもくぐってと、大満足で戻ってきました。
花嫁にいいところを見せられたのでしょうか。
もちろん教官が横で安全範囲にコントロールしているので初心者でもOK。
なんと2歳以上なら子供でもいいそうです。
後に続く私は、もちろん自分で飛ばすわけですが、いつもは砂漠ばかり飛んでいるので
海が見えることに大感激。
愛機はセスナ152型なので172型の重いこと、高級車のようです。
このグアム島は淡路島と同じ大きさといわれ、一時間のフライトで一周も可能。
訓練したかったので遊覧飛行もそこそこに訓練エリアに直行しましたが
変化に富んだ景色あり、大型機も飛んでくる空港あり、というふうに本土よりも面白いです。
グアムは離島のために全て物価が高く、フライトも本土の2倍強になるのがネック。
まあ、時差が無いことと航空券が安いことを考えて、さらに訓練内容の濃さを思うに
選択肢としてはありかも知れません。
あれ?結婚式がメインの旅行じゃなかったっけ?
一人旅になるどころか修学旅行みたいになってきました。
投稿情報: 11:41 カテゴリー: スポーツ, 旅行 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
今、グアムの安ホテルから更新しています。
インドの電気のつかない宿も平気ですし
トイレが詰まるアメリカの安モーテルも経験済みですが
その両方が一度で経験できるとは、なんともお得!
さすがに部屋を変えてもらいました。
さて、今日は私の弟の結婚式、ひょんなことから海外挙式をすることになり
海の見える教会での挙式となりました。
弟とは9歳の年の差がありますし、私たちに父親はいませんのでやはり感無量。
奴も立派になったもんだと思います。
が、三日前になってからアロハで参加してくれと言われたのには面喰いました。
まあ早く言ってもらったとしても同じく悩んだでしょうが。
結局は今日の午前中を使って現地調達。
アロハ、似合わないよう。
でも、そのカジュアルさが海外挙式の魅力です。
以前より日本の結婚式で上司を呼ぶことや家制度の問題は相いれない私でしたが
カジュアルだから悪いということはなく、むしろ心のこもった一体感が楽しい結婚式でした。
これまで100組を超える結婚式を見てきた私にとっても、身内の欲目を除いても新鮮な感動。
もちろん結婚は人間社会の契約事ですから簡単ではないでしょう。
今日の思いやりの気持ちを忘れずに2人には末長く幸せにあってほしいと願います。
移動のバスもシャトルバスを借りるなんておもしろい。
え?ふたりはリムジン?ちょっとー、そんな珍しいもの兄にも乗せなさい!
問題は!!!!!!!!新潟への便が火曜までないこと。
東京組は帰ってしまいますのでグアム一人旅日記スタートです!
投稿情報: 20:39 カテゴリー: 旅行 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
対面キッチンとシューズクロゼットとスタディコーナー。
どれも最近の家づくりには欠かせないもので各社ともに宣伝に余念がありません。
これをつけとけば内覧会でもばっちり、夢の暮らしを演出できます。
でも、ナチュラルリビングの家ではあまり目にすることはありません。
よほど強いご希望が無い限りはご納得いただいた上、採用をしないことが多いです。
流行に逆らって、なんて会社だ!なんて思う前に理由を読んでください。
もしかしたら家づくりの雑誌に踊らされているかもしれませんよ。
まず、対面キッチン。
場所とるんです、ええ、ものすごく。
よくあるのが対面キッチン3.7畳というプラン。
これは2730mm×2275mmのキッチンで一般的なサイズですが
せっかくの新築なのにキッチンがこんなに小さいなんてもったいないと私は考えています。
手元が見えない、あるいはかたづけなくても見えにくいなどのメリットはありますが
調理中に家族と会話というのは少し言い過ぎ。
背中越しでも横にいても家族との会話できる関係は自分で作るもの。
様子を見ていたい幼児時代だってほんの数年。
吊り棚のある対面だと逆に孤独を感じて
カウンターが国境の鉄条網のようになってしまう関係だってあるのです。
また、上記の大きさではスペースが足らず、
仕込中のボールなどを置くスペースは期待できません。
ナチュラルリビングで対面の場合は手元が見えてしまいますが
吊り棚をつけず、フラットで奥行きの大きなカウンターにします。
こうすることで鉄条網はなくなり他の空間との一体感が出ます。
だから少なくとも6畳は必要なのです。
次にシューズクロゼット。
場所とるんです、ええ、ものすごく。
これはあると便利で私の家にもありますが、
厳密には通過式のシューズクロゼットは言われるほどよくないということです。
中で靴の脱ぎ履きをして子供が脱ぎ散らかしてもいい・・・わかります。
でも、通過式にした場合と壁面の全面収納では後者のほうが収容力で勝ります。
ものの本には通過式にしないと奥に入れたものが取れなくなるなどと書いてありますが
それはすなわち使い方を間違えているということ、というよりも絶対的な収納不足。
玄関周りには靴やコートの他にスノーダンプやベビーカーなど通過式収納に入れるには
持て余す大きさの物があります。
通過式にできるのは玄関エリアをかなり大きくとれる家でないといけないのです。
最後にスタディコーナー。
私も家に仕事を持ち帰りますからあると便利です。
が、問題はその位置。
リビングにつけたいというご希望が多いのですが、あいにくリビングの壁は家具に必要。
以前も書きましたが、ちゃぶ台の考えでフローリングのリビングをとらえるから失敗するのです。
ダイニングだと、まあ、いいでしょう。
でも、作業中に背中が空いているというのは実はとても落ち着きません。
目を瞑ってシャンプーする時と一緒。
あまりに無防備だと使わない空間になり物置になります。
適度なこもり感が重要で、ここを分かってデザインしていないと
投資した分の居心地にはならないでしょう。
このようにテレビや雑誌では「これは素敵ですよ!」と押してくるものはたくさんありますが
その本質がわかっていないと踊らされて失敗します。
便利なものは何でも採用したい気持ちをぐっと抑えて、
それぞれの家の性格と、そしてサイズにあった間取りを優先してください。
また、恐らくこのブログをお読みで家づくりを考えている皆さんは子育て前後でしょう。
夫婦のおしゃれ暮らしから子育て時代の安全、そこまでは想像できてもその先は難しい。
人生のさまざまな年代に使いやすい間取りやデザインを考える時には
今の生活に捉われないことが重要です。
投稿情報: 13:48 カテゴリー: 家作り | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)