週末のわが家にお客様が2組見えられ、家づくりのご相談を受けました。
お打ち合わせの時にベルギーのアグネスエメリーさんに会いに行った時の話をし、
ベルギーデザインは人生の悲哀が感じられて
少しどんよりした日本海側の雰囲気によく合うと表現したところ、お客様からの言葉。
「ナチュラルリビングの家は心が揺さぶられて少し物悲しいところがある感じが近い」とのこと。
それは、物悲しさじゃなくて、私たちの表現する懐かしさなのですとお答えしました。
(そのあと大分麦焼酎の懐かしい雰囲気のCMの話で盛り上がりました。)
ここまでご理解いただいているのが心から嬉しく、
逆に悲哀という言葉はちと後ろ向きすぎたかなと反省。
時々私が使う後ろ向きだけれども大事な言葉に「不幸になれる家」というものがあります。
これは、きれいな家で笑顔でいなければならないような近年の家のデザインに欠けている部分で
家を建てたら幸せにならなければいけないかと言うと、さにあらず。
長ーい人生には、落ち込む時や悲しい時もあるのだから
元気づけるというよりもそのままを見守ってくれる家がいいと思っているのです。
だって、しんどい時に無理に元気づけられるとかえって疲れるじゃないですか。
不幸な時があってもいいのです。
洋風やカントリーのかわいい家は誰にでも作れる。
だけど情感を大事にするナチュラルリビングだからこそ、
日本の家からも海外の家からもいろいろな情感を取り込むことで
人間の存在の喜びや悲哀やすべてを包み込む優しく見守る家になります。
これが心を揺さぶるのではないかなと思います。
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