数年前から断捨離という思想が流行っています。
その前には清貧の思想というものがありましたし、
最近では物捨てを推奨する本もベストセラーに。
対してナチュラルリビングの家はどちらかというとこれらとは対極にある家かもしれません。
これらの思想では所有物への執着をなくして
必要最低限のものに囲まれて暮らすということらしいのですが
こればかりを目指していると疲れてしまいますし、
基本的な生活が満たされている現代社会の経済活動は「無駄」と「欲」をベースとしますから
それらを否定してしまったらいつまでたってもデフレです。
日本人って「贅沢は敵だ」みたいなところが根強くて、この手の思想に飛びつきやすいんだけど
省エネの全館暖房の使い方を間違えてかえって暖房費がかさむ生活をしている家族もいますし
シンプルイズベストを謳ったデザイナーズハウスなんかを建ててみても
私の回りの例だとデザイナーズが好きな人ってほぼ例外なく消費傾向が強くて片付きません。
逆に物への執着を大切にするナチュラルリビングを好きな人って
あまり無駄使いしないご家族が多いようです。
それは、自分の欲というものをよく理解して、多少高くても良いものに愛情を持って長く使うほうが
豊かに暮らせるということがわかっているからではないでしょうか。
執着をなくすことは悪いことではありません。
でも、自分の所有物に執着を持つことは人生に愛情を注ぐということにもつながるのです。
例としては断捨離からは少しずれますが、
以前もイケアの記事で書いたように、ファストファニチャーは後で執着なく処分できるので
一時的に使う子供部屋の家具やアパート暮らしのしつらえに最適、
でも、長く使う家具がファストファニチャーでは愛情は注がれないでしょう。
同じく、その「必要」の意味をよく考えて、長くともに歩む住宅にこそ、
断捨離とは逆の考えでのぞんでみてはいかがでしょう。
いや、でも、ナチュラルリビングの家は「必要最低限の欲」をしつらえているとも言えるので
断捨離と対極というわけでもないかな。
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