年頭に当たり、今までに書いてきたことをいい家がほしいシリーズでまとめました。
まず、デザインの耐久性が大事だから今の好みや流行に偏り過ぎて建てたらダメだよということ。
それから、業界にはわかりにくい宣伝や売るための甘言密語が溢れているので注意ということ。
そしてこの稿ではまとめとして勉強したらアカンよということを述べます。
ん?勉強したらダメとは?
これまた何度も書いてきたように各工法やその理由づけには
やはり広告宣伝の場合と同じようなマインドコントロール手法が使われます。
私はデザインに関しては流行で左右にぶれる日本の住宅のありかたに大変批判的ですが
工法に関しては他社批判をすることはありません。
それは歴史がつくってきた工法や、あるいは近年研究されている高性能化を目指すものには
私たち程度の知識では甲乙をつけるのが不可能だと思うからです。
○○工法と□□工法(だいたいどこもアルファベット2、3文字ですが)の間での論争なんて
どちらが優れているなんて語る資格はわれわれにありません。
断熱材のどれがいいかなんてのも結局は施工の正確性と使用量でも変わるので
ご予算と考え方で決めればいいだけのことです。
そこがわかっている会社ほど他の工法へは敬意を持って当たるので批判はしないでしょう。
批判をする会社の傾向としても「四季のはっきりした日本」「○○の気候をよく知る」
などの文言が並びますから、いかに科学的視点ではなく感情的になっているかがうかがえます。
もちろんその地域を知っていることはとても大事なことですが
日本だけが気候が厳しいわけではありませんから視野狭窄してしまうと危険です。
だから、皆さんが家づくりに際して本やネットで一生懸命勉強したところで
公正性を保った情報を手にすることは非常に難しいのです。
wikipediaを信じてはいけないというのも同根、あるいは戦争における正義と同じことで、
科学的真実が一つでも、学説という物はいくらでも主張することができます。
サーモグラフでの実験写真や、蒸気を使った透湿性実験など
実際に目にできるもので私も騙されました。
各社のいろいろな工法、さまざまな実験棟に伺いましたが、
私には実際には寒かったり暑かったり、はたまた化学臭が強い。
ところがこれも個人的な感想ですから、
それらを快適に感じる人もいて、工法の効果絶大という人がいてもいい。
そんな経験の中で、ナチュラルリビングでは完璧な工法など
謳ってはいけないという結論を導き出しました。
理論的な工夫をしているので実際に快適ですが、
別の工法でも当社と同じ程度は快適なものもたくさんあります。
これもどちらが優れているとも考えません。
きいてみると同じくらいの快適性で同じくらいコストがかかっているようですから
同じ効果には同じコストという建築の常識の範囲が証明されます。
皆さんが本屋さんでいろいろな工法の本を手にするのはいいでしょう。
でも、人間の脳の構造からして先に入れた情報を正しいと思ってしまうもの。
Aという工法の本を先に読んだら必ずアンチA工法の本を今度は2冊読んでください。
それをやらないと何が自分に適しているのかわからなくなりますし
読めば読むほどわからなくなるでしょう。
だから、勉強してはいけないのです。
もちろん、さまざまな事情であまり勉強していない業者に頼まなければいけない場合は
理論武装も大事。
でも、ローコスト住宅でもない限りは、他県で聞くようないい加減な業者がいないのは
新潟県人に生まれてよかったところ。
その会社に決めたのであれば、どーんと任せられる人がいい家を手にできる人です。
*****************************************
このシリーズでナチュラルリビングでは住宅業界の営業の手の内を完全に暴露していますが
それは建物で勝負する自信があるからです。
そして皆さんのご要望を受け入れない会社のように捉われるかもしれませんが、
そうではなくてプロとしての長期的視点をご提案しているので厳しく感じる点もあるでしょう。
お互いになんでも意見を出し合ってよりよい方向にしていく、これが大事だと思うのです。
ナチュラルリビングには皆さんの想像の何歩も先を行く提案があります。
ご要望をお伝えいただければ他のどこにもない家ができるのです。
いい家をつくる会社を見つけ出す方法をこのシリーズでお伝えしました。
流行を売ろうとしないこと、広告が大げさでないこと、工法の勉強に公正性があること。
2014年、皆さんがいい会社にめぐり合うことができますように。
いい会社を見つけられそうという人はここを↓ぽちっとな
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。