少し生意気なことを書きたいと思います。
今日のテレビ番組「ニッポンのミカタ」は住宅についてでした。
まあ、風変りなオンリーワン系の建物はテレビ的に面白いのですが特に興味はなく、
そのあとの外国人の方の疑問点、「日本の蛍光灯はまぶしすぎる」には大賛同。
まさに、そのうち書こうと思っていたことです。
いつも書いているようにナチュラルリビングの照明計画は少し暗めに作ってあります。
特に照明の重心を低くすることで落ち着いた空間をつくっているのです。
(素敵なスタンドライトの種類が少ないので、それでもまだ明るめにしています。)
私が他社さんの住宅を見るときにはまず天井を見ます。
天井に蛍光灯のシーリングライトや必要以上のダウンライトをつけているときは
わかってないなあ、という上から目線の感想をもっています。
お客様の好みのあることですし、こだわっていない感じのインテリアならそれでいいのでしょうけど
世界的に流行している無機質なデザイナーズ住宅を気取っていたり、
あるいは海外の住宅風にしていたり、いわば建築家としてのこだわりが前面に出ている時には
照明のあり方とインテリアのあり方が合致していないと、違和感を覚えさせる結果になります。
だから天井を見ればその建築家の経験がある程度わかるのです。
ましてや照明デザイナーだか照明コーディネーターだかの肩書もありますが
これもインテリアコーディネーターと同じく怪しいものだと思っています。
さて、その照明、そんなこと言ったって蛍光灯のほうがエコでしょ?と言われれば
ある意味ではそうです。
しかし、それは同じ明るさの(明るすぎる)部屋をつくった場合のこと。
同じ消費電力では白熱灯では5分の1くらいの明るさと報じていましたが
これがこの番組の切り口を面白いと感じたところであり、全く同感。
番組によっては、だから蛍光灯にしましょうとなりがちですが
むしろ暗くてもいいとすればどちらもエコです。
(暗い蛍光灯やLEDは、光の色がちょっと、まだ、ね)
何が何でも明るく均一に照らさなければというのは固定観念。
暗さがないと、こだわりのインテリアが台無しになってしまいます。
日本の家づくりも成熟期を迎えているのですから、暗さを楽しむ時期に来ていると思います。
もちろんナチュラルリビングでも必要な時には全開で明るくできるようにしています。
だって、ヨーロッパの人ってあの暗い中でおむつを替えているわけで・・・無理すぎ。
あとは、番組として説明していたのは、日本人と欧米人(この言い方嫌いだけど)の
瞳のカーブが違うからまぶしさの感覚がちがうんだとか。
医学的にもある程度本当のことでしょうが、それ以上にスポンサーのあるテレビというものは
蛍光灯メインの明るい社会を否定するわけにいかないですからね。
日本人だって高度成長期以前はまぶしくない夜をもっていたはずです。
どこかで何かが変わってしまったのでしょう。
で、ある人が節電に関して書いていた言葉。
「明るい東京は楽しいけれど暗い東京は優しい」
みんな気付き始めているかもしれません。
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